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高野 公秀; 西 剛史; 小野澤 淳
no journal, ,
福島第一原子力発電所(1F)事故炉の燃料デブリ取出しとその保管・管理検討に反映するため、1F事故に特有な条件を考慮した種々の模擬燃料デブリを調製し、生成相や硬さ等の性状評価を実施している。ここでは特に、海水塩と燃料デブリの高温反応生成物と、BC制御棒と燃料の溶融固化物中の生成相について報告する。海水塩成分中の金属元素では、硫酸塩として析出するCaが最も燃料デブリとの反応性が高く、雰囲気中の酸素分圧に応じて(U,Zr)O中に固溶したり、デブリ表面にCa-U-O系のウラン酸塩を形成することを明らかにした。一方、炉心構成材としてBC, ステンレス鋼, Zr, (U,Zr)O等を種々の比率で混合し、アーク溶解により溶融固化した結果、制御材由来のホウ素は、ZrB及び(Fe,Cr,Ni)Bで表されるホウ化物として合金相中に分散析出することを明らかにした。さらに、これらホウ化物や合金相の間の相関は、溶融前のB/Zr比の大小によって整理できることを示すとともに、熱力学的評価により妥当であることを確認した。
高井 俊秀; 佐藤 勇; 山下 真一郎; 古川 智弘; 逢坂 正彦
no journal, ,
シビアアクシデント(SA)時のFP化学挙動解明のための課題の一つであるFP化学形直接測定技術開発の一環として、FP放出・移行挙動模擬装置における気相中のエアロゾルの性状評価(化学形、粒径分布、形状)手法を検討した。エアロゾル試料の捕集技術としてカスケードインパクタがあるが、SA模擬環境における気相中のエアロゾル性状を評価するためには、エアロゾルの生成・成長が生じる装置流路における熱流動を変化させないことが前提となる。そこで、低流量型のカスケードインパクタを用いて流量を調整可能な装置を組み上げ、CsIを用いた加熱試験により本装置の気相中のエアロゾル性状評価への適用性を確認した。